ス ペ イ ン 切 手 特 集
E S P A N A(III)




スペインの“お遍路さん”

“エル・カミーノ・デ・サンティアゴ”
El Camino de Santiago

ESPANA
Ano Santo Compostelano"
Hapa de Rutas

スペイン北部の巡礼地図
Rutas Jacobeas

ヨーロッパの巡礼地図
スペイン 1971 発行
スペインより「聖年」(Ano Santo Compostelano)を記念して1971年に、21種の切手が発行されました。これらの切手には「帆立貝」のマークが右下に描かれています。
・スペインの巡礼
  北西スペイン ”サンティアゴ・デ・コンポステラ”への巡礼

El Camino de Santiago) = サンチャゴ巡礼路」は人生を変える道ともいわれ、キリスト教三大聖地の一つ、聖都”サンティアゴ・デ・コンポステラ”へ続く巡礼の道です。フランス各地の4つの起点から険しいピレネー山脈を越え、スペイン北西端の聖地まで全行程1500kmもの道のりがあります。サンティアゴ巡礼は約千年前が起源で、今でもカミーノ(道)には世界中から多くの巡礼者が訪れ、2,3ヵ月間もかけて重い荷物を背負って旅をしています。最近では宗教色が薄れ、スポーツ感覚や自転車での巡礼もあるといいます。なぜ彼らは長く苦しく厳しいカミーノを行くのかというと、カミーノには大自然の美しさ、北スペインの独特な文化や美味な食べ物、特別な出会い、そして「カミーノを歩く者に必ず起こるという奇跡」までもがあるといわれています。カミーノは人生の縮図で「歩き始めは、まだ何も分からない赤ちゃん。そこから少し進んだら小学生くらいで物事がわかり始め、青春時代には危険なことまで試して、人から戒められ、サンティアゴにたどり着いた時、成人になれる」そうです。




”サンティアゴ・デ・コンポステラ”
Santiago de Compostela

Arqueta de Carlomagno

聖ヤコブの埋葬(墓)
Santiago

サンティアゴ大聖堂
Peregrino anto Santiago

歓びの丘・聖都サンチャゴの眺望
Ano Santo Compostelano"
スペイン 1971 発行
聖都サンティアゴ・デ・コンポステラは人口約9万(1989)のスペイン北西部ガリシア地方の町で、中世では”キリスト最後の地エルサレム”、”ペテロが眠るローマ”と共に”キリスト教三大聖地”の一つであり、盛大な巡礼地でした。キリスト12使徒の一人「大ヤコブ」が埋葬されている墓の上に造られたロマネスク様式の大聖堂、36の修道院、46の教会があり、現在も多くの巡礼者が巡礼しています。サンティアゴはキリストの使徒”大ヤコブ”のスペイン語名です。コンポステラは墓場(Compositum)で「ヤコブの墓」とする説も有って、ローマ時代3世紀ごろの墓の上に大聖堂が築かれた事が最近の発掘によって明らかとなっています。

伝説によれば聖ヤコブがパレスティナで殉教した後、その遺骸は7人の弟子達により小船で地中海を横断、大西洋に出て嵐に遭い、生前聖ヤコブが福音のため上陸したとされるガリシア海岸のイリアに漂着して、その山中の奥深くに埋葬されました。9世紀初頭(813)隠者パラギウスが天使から「この地にヤコブの墓がある」という”お告げ”を聞き司教に知らせました。知らせを受けた司教テオドミーロは”明るい星”に導かれヤコブの墓を発見し礼拝所を建てて人々の信仰を集めました。そして西ゴート王国の復興を目指す”アストゥリアス王アルフォンソ2世”がその墓の上に教会を建設したのが今日の大聖堂であるとする説です。「大ヤコブがイベリアに伝導して殉教後の遺骸が嵐で流れ着いて葬られた」と余りにも都合がいい説なので史実ではないと言っている学者もありますが、庶民には夢が有って良いようで古くから言い伝えられてきました。

当時の弱小新興国アストゥリアス王国で発祥した新派によるヤコブ信仰は10世紀までにイベリア半島北部一帯に広まり、11世紀にはピレネー山脈を越え、西ヨーロッパから遠く北ヨーロッパからも貴賎上下を問わず多くの巡礼者がサンティアゴ・デ・コンポステラへと巡礼して来ました。レコンキスタ(イスラム教徒からの国土回復運動)が全面対決段階に入ると、スペインの諸王はピレネー山脈以北の支援をせまられ、巡礼を大歓迎して、その保護や巡礼路の整備に努めました。最盛期の12世紀には年間の巡礼者は50万人以上にもなり、巡礼案内書まで発行されていました。

レコンキスタではヤコブ信仰により聖戦の様相を呈し、苦戦に陥ると「白馬にまたがった聖ヤコブが天から降臨してきて、イスラム教徒を撃ってくれる」と兵士達に信じられ、”サンティアゴ”と叫びながら敵イスラム教徒へと突撃したと語り伝えられています。そして15世紀末のイスラム最後の王国グラナダ陥落の原動力となりました。この巡礼は17世紀頃まで続き、その後は陰りを見せたようですが、現在でも多くの巡礼者が訪れています。




“エル・カミーノ・デ・サンティアゴ”
El Camino de Santiago
サンティアゴ巡礼道中路

ルーゴ

ルーゴ大聖堂
サハグーン

サン・ロレンソ教会
アストルガ

アストルガ大聖堂
ロンセスバイエス

ロンセスバイエス十字架
ブルゴス

ホスピタル・デル・レイ
レオン

サン・マルコス大聖堂
レオン

サン・マルコス大聖堂
レオン

イシドロ教会の回廊
ブルゴス

ブルゴス大聖堂・サンタマリア
ナヘラ

ナヘラ大聖堂内・大回廊
フロミスタ

フロミスタ修道院
ビラフランカ

ビラフランカ修道院

・北スペインの巡礼の道を辿ることは、”スペインの歴史の道を辿る”とも言われています。全ヨーロッパ中から、サンティアゴ・デ・コンポンステラに向かって巡礼を重ねてきた歴史を辿る旅、フランス・ヴェズレーは丘の上にある小さな町で、スペインの巡礼の道“カミーノ・デ・ンティアゴ”の4つある出発地の一つです。ヴェズレーからの道は“サン・レオナールの道”と呼ばれ、ブルゴーニュー地方を横切り、ピレネーで他の3つの道と合流します。丘の一番上にある聖マリア・マグダレナ大聖堂は、フランスを代表するロマネスク様式の大聖堂で、世界遺産に登録されています。聖堂の大きさはパリのノートルダム寺院と同じくらいとか。ピレネー山麓のロマネスク形式の教会、ブルゴス市にあるゴシック建築の傑作・大聖堂を見学、サント・ドミンゴ・デ・シロスの修道院でグレオリオ聖歌を鑑賞、カンタブリカ山脈の南、レオン地方の”サン・マルコス”とサンティアゴのレイジェス・カタリコスの”パラドール”の2ヵ所に宿泊してサンティアゴを訪問というコースが良いそうです。2週間くらいで行けるらしい。

・スペイン900km 40日間巡礼旅:京都在住”Mr、Morita”日記によると。。。。。
「この道を歩き通す事により、今までの我が罪が許され天国に召されるという事を心から信じて・・・・。1300mクラスの峠を幾つも越えて・・・・40日間で巡礼道を歩き、ピレネー山麓フランス領サン・ジャン(st・jean・>pied・port)からスペインのサンティアゴ(santiago de compostela)間の約900kmは中世からの巡礼の道”カミーノ・デ・サンティアゴ”(camino de santiago)を歩き通す。6月、7月ならだいたい1日に40人から50人の巡礼者が歩いていますし、若いヨーロッパの女性も多く歩いています。地図は全く不要です。900km間、どんな山道でも何十mおきに黄色の大きな矢印ペイントがあちこちに必ず書いて有り、サンチアゴまでの各地”Albergue”の場所や巡礼道のルートetc 何の心配もない」とか?
・各地に巡礼者用の”Albergue”という施設(一部屋に2段ベッドが4〜8有って、一泊200〜500pts(160〜400円)があり、満員なら廊下とかに「寝袋」で泊まれ.、”パラドール”という国営の高級な施設>一泊15000pts〜20000pts)もあるそうです。巡礼道は山道が多く日本の「熊野古道」(2004世界遺産登録)に似ている感じもあったそうです。巡礼手帳(スタンプ帳)と帆立貝のペンダントが必需品。
・巡礼での宿泊地:〜
7/7:スタート地:サンジャン(フランス)〜10km〜ロンセスバイエス仏・スペイン国境〜16km〜エロ−〜21km〜パンプローナ〜24km〜プエンタレイナ〜18km〜エステジャ〜20km〜ロスアルコス〜17.8km〜ビアナ〜11.5km〜ログローニョ〜26.6km〜ナヘラ〜5.4km〜アソフラ〜11.2km〜(サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサダ)〜サント・ドミンゴ・デ・シロス〜24km〜ベロラド〜24km〜サン・フォアン・デ・オルテガ〜23km〜ブルゴス〜9km〜タルダフォス〜27km〜カストロヘリス〜27km〜フロミスタ〜18.5km〜カリオン〜17km〜カルサデジャ〜21.7km〜サハグーン〜18km〜エルブルゴ〜21.6km〜マンシージャ〜25km〜レオン〜23.8km〜ビリャダンゴス〜29km〜アストルガ〜20km〜ラバナル〜24.8km〜モリナセカ〜26km〜ビラフランカ(ベラ・デ・バルカルス)〜19km〜セブレイロ(峠)〜(オスピタル)〜16km〜トリアカステジャ〜27km〜サリア〜22km〜ポルトマリーン〜26km〜(パラス・デ・レイ)〜31km〜アルスア〜19km〜アルカ〜18km〜モンテ・デル・ゴサモンテ・ド・ゴソ、歓びの丘)〜5km〜サンチアゴ1997/8/15着。。。。。となっています。
※青色文字は切手がある地名。
・参考HP:スペイン900km巡礼旅日誌El-Camino・巡礼道の地図 2004/8/12


日本郵便 NIPPON
弘法大師

日本 平成19年 2007  発行
・参考〜日本の巡礼
「歩いて歩いて五十日」千四百キロの遍路〜福島の"Mr.菊田”道中日記〜人間には、百八つの煩悩があるという。四国お遍路は八十八ケ所の札所、他に番外霊場二十番札所を巡拝、満願成就することにより、全ての煩悩が消滅して、成仏するのだと、解釈されている。で〜予定外の道も歩くので、実際には千六百キロから、千七百キロ歩くことになる。 歩き遍路は、四十日から六十日位かかる。早い人で四十日、平均で五十日である。費用は、歩き遍路で一日一万円位はかかるので、約五十万円から六十万円位は必要だ。 そこで、この「へんろマーク」を見落とさぬ様、常に目配りが必要で、常に自分の位置を確認する必要がある。風景等見る余裕はない。ひたすら「へんろマーク」を追いかけるのみである。逆に山に入ると「金剛遍照」「家内安全」「病気治癒」「ガンバッテ」と短冊が木の枝に下がっており、絶対といっていいほど道に迷う事はない。「 へんろ道保存協会」の人達が、善意で毎年遍路道の草刈、道路整備、マークの付け替え、案内板の取り付け等の整備をしていると聞いて、頭が下がる思いがする。バス 遍路は大名お遍路とも言われ、バスで寺の門前まで行き、ほとんど歩く必要がなくお参り出来る。納経は、添乗員があらかじめもらっておくので、なんの心配もいらない。夜は旅館で酒を飲んでの宴会である。
・第七十五番五岳山善通寺(本尊・薬師如来)は、真言宗善通寺派の総本山、約十八万坪の境内には、仲見世のような繁華な通路の上に大きな額入りの絵が並び、大師の生涯が順々に説明されている。ここは大師生誕の場所なのである。なお、HP作者から一言「空海上人」「お大師さん」は真言宗の開祖で、和歌山の高野山が本所総本山。神戸の高取山で聞いた話では、「閏年」に「逆打ち巡礼」をするそうである。逆打ちをすると何処かで「お大師さん」弘法大師・空海上人に出会うといわれている。それと、納経の料金が300円から500円に値上げとなっているそうだ。88ヵ所ともなると合計では26400円が44000円となるわけで、「坊主丸儲け」とはこのことか。スペインとはエライ違いだな〜ぁ!!
ここで疑問が残るのは「お経」だ。真言宗の「般若心経」以外の「お経」ではご利益はないのかな?
ちなみに「門徒」は「なんまんだ〜ぶ」の「阿弥陀経」なんだけど。
・宿泊場所:〜
第一番から第二十三番までを阿波の国、徳島の「発心の道場」
(00)7/04、一霊山寺・民宿「かどや」
(01)7/05、六安楽寺、宿坊
(02)7/06、十切幡寺、民宿「坂本屋」
(03)7/09、十一藤井寺、お寺の"柳水庵”番外霊場
(04)7/08、十二焼山寺、植村旅館
(05)7/09、十七井戸寺、ビジネスホテル「近藤」
(06)7/10、十九立江寺、民宿「金子や」
(07)7/11、二十一太龍寺、民宿「坂口屋」
(08)7/12、二十三薬王寺、旅館「きよ美」
第二十四番から第三十九番までを、土佐の国、高知「修行の道場」
(09)7/13、二十四最御崎寺、みなみ旅館
(10)7/14、二十四最御崎寺、室戸岬の先端)ロッジ尾崎
(11)7/15、二十五津照寺、民宿「うらしま」
(12)7/16、二十七神峯寺、浜吉屋
(13)7/17、二十八大日寺、手結山観光ホテル
(14)7/18、三十善楽寺、サンピア高知
(15)7/19、三十三雪蹊寺、高知屋
(16)7/20、三十五清滝寺、汐浜荘
(17)7/21、三十六青龍寺、汐浜荘(連泊)
(18)7/22、三十七岩本寺、民宿「あわ」
(19)7/23、三十七岩本寺、伊予屋旅館
(20)7/24、三十八金剛福寺、民宿「日の出」
(21)7/25、三十八金剛福寺、旅館「安宿」
(22)7/26、三十八金剛福寺、民宿「八扇」
(23)7/27、三十九延光寺、足摺岬 民宿「八扇」(連泊)
(24)7/28、三十九延光寺、旅館「安宿」
(25)7/29、三十九延光寺、旅館「安宿」(大雨、連泊)
(26)7/30、三十九延光寺、民宿「しま屋」
第四十番から第六十五番を伊予の国、愛媛県の「菩提の道場」
(27)7/31、四十観自在寺、ビジネスホテル「御荘プラザ」
(28)8/01、四十一龍光寺新橋旅館
(29)8/02、四十一龍光寺、民宿「稲荷」
(30)8/03、十三明石寺、ビジネスホテル「宇和パーク」
(31)8/04、四十四大宝寺、旅館「松乃屋」
(32)8/05、四十四大宝寺、民宿「笛ヶ滝」
(33)8/06、四十四大宝寺、旅館「若竹屋」
(34)8/07、四十五岩屋寺、民宿「笛ヶ滝」(連泊)
(35)8/08、四十九浄土寺、たかの子温泉
(36)8/09、五十三円明寺、門田旅館
(37)8/10、五十四延命寺、ビジネスホテル「来島」
(38)8/11、五十八仙遊寺、ホテル「コスモオサム」
(39)8/12、五十九国分寺、栄家旅館
(40)8/13、六十二宝寿寺、ビジネスホテル「小松」
(41)8/14、六十四前神寺、ビジネスホテル「美空」
(42)8/15、六十五三角寺、旅館「大成荘」
(43)8/16、六十五三角寺、民宿「岡田」
第六十六番雲辺寺から第八十八番を讃岐の国、香川県の「涅槃の道場」
(44)8/17、六十七大興寺、「若松屋旅館」
(45)8/18、七十二 曼荼羅寺「門先旅館」
(46)8/19、七十八郷照寺、旅館「川久米」
(47)8/20、八十二根香寺、「喝破道場」
(48)8/21、八十三一宮寺、ビジネスホテル「わかさ」
(49)8/22、八十六志度寺、「いしや旅館」
(50)8/23、八十八大窪寺、民宿「八十窪」
八十八番の結願寺を打ち、満願成就。
・参考HP:〜歩いて歩いて五十日          2004/8/22
スタンプ・メイツ
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