New Zealand

国連 1984 発行
 切手で綴る  絶滅種の鳥 (Extinction Bords) No.3
ハースト・イーグル (大鷲)
Haast's Eagle (Giant Eagle)

大航海物語
  資料編

New Zealand
かつて飛べない鳥 ”モア” をエサにしていた巨大な鳥がいた
ハースト・イーグル


ニュージランド 1996/10/2 発行

・ハースト・イーグル
  Haast's Eagle、
Haast's Eagle、
  学名:ハルパゴルニスワシ Harpagornis moore
  別名:オオワシ(大鷲)、Giant Eagle、Harpagornis Eaglei、巨大型猛禽類
ハースト・イーグルは、かつてニュージーランドの南島に生息していた大型のワシで、ハルパゴルニスワシという名前でも呼ばれています。翼を広げた際の長さが3mにもなるという史上最大のワシでした。しかし餌となるモアが絶滅したため、この鳥も絶滅しました。マオリ族にはポウスカイ(Pouakai)、ホキオイ(Hokioi)、ハカワイ(Hakawai)などと呼ばれた大型猛禽類の伝承があり、それがこの鳥ではないかといわれています。体重はメスで10-15kg、オスは9-10kgほど、翼幅(翼を広げた長さ) マオリ族 と ニュージランド島

ポリネシア 2012 発行
は約2.6〜3m程度と推定されています。尾翼はおそらく長く(メスの標本で50cm以上)かつ幅広で、機動性が向上すると共に揚力増大にも貢献していて、全長はメスで140cm以上、体高は90cm以上にもなったとされています。近年になってヨーロッパ人が入植するまでは、ニュージーランドにでは確認されている陸生の哺乳動物は3種類のコウモリしかいなかったため、他の動物との生存競争や捕食の脅威が全くなく、ニュージーランドの生態系の頂点に君臨していたと思われています。

DNAを分析した結果、この猛禽類はヒメクマタカなどのもっと小さなワシと密接な遺伝的関係を有している、ということが判明していて、小さな種類のワシから遅くとも70万年から180万年前くらいには分化して、それ以後の期間において10倍から15倍も体重が増加したことになります。この鳥は餌となるモアという草食動物の大きな獲物が存在し、また他の種類の生物との生存競争がなかったために巨大に進化したと思われています。約1000年前にニュージーランドへ先住民族であるマオリ族がやってきて以後、マオリ族がモアを狩猟した結果、モアなどの種は絶滅し、そのためハースト・イーグルには餌がなくなり、西暦1500年ごろには絶滅したとされています。

・上記はこちらの文献などを参照させてもらいました。   11/2/23、令和 R.4/7/10(2022)
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