ヌーノ・トリスタン船長
　（Nuno Tristan, 生年不詳〜1446頃没）
１４４１年エンリケ航海王子は、トリスタン船長にカラヴェル船を、アンタン・ゴンサルヴェス船長に小型船を与え、アフリカ西海岸をギニア海岸まで南下するよう命じました。２隻の帆船はボジャドール岬を越えて、リオ・デ･オーロ（黄金河）まで南下。その先の岬に何千頭ものアザラシがいるのを目撃、アザラシ狩りをして出来る限り沢山のアザラシ皮を船積みしました。その後、ゴンサルベス船長は部下と内陸部を襲撃して黒人奴隷を捕えました。

翌日、トリスタン船長はゴンサルベス船長と共に再度襲撃して、酋長アダウと９人を捕えました。リオ・デ・オーロで彼ら１２人を船積みしてゴンサルヴェス船長は帰国しました。その後、トリスタン船長は船の修理をして、400ｋｍ先のブランコ岬（Cape Blanco）に到達しました。

１４４３年には西サハラ南端のブランコ岬からモーリタニアのアルギン湾（Arguin Bay）内にあるアルギン島（Arguin island）に到達して、その間のアフリカ海岸一帯を探検しました。

１４４５年アルギン島を越えて、さらに南下、土地が砂漠から肥沃な土地に変わる地点に到達。

１４４６年アフリカ海岸をヴェルデ岬の先３３０ｋｍ航海して、ギニアビサウのジェバ川（Rio Geba 550km）河口で奴隷狩りの最中に殺害されました。

参考：〜 ・リオ・デ・オーロ 　Rio de Oro（黄金河）西サハラのリオ・デ･オーロ地方に河口有 　リオ･グランデ川（Rio Grande River, 550km, 現ジェバ川）とも。 リオ・デ・オーロとはオーロ川の意味で、現在はワジ（Wadi、流水のない涸れ川、水無川）になっており、西サハラの南半分をリオ・デ・オーロ地方(州)といい、ダフラ（Dakhla、ダクラ：Ad Dakhla）が州都になっています。 北半分はサギア・エル・ハムラ地方（Saguia el-Hamra「赤い運河」の意味）で、エル・アイウン（El Aaiun）が州都となっています。

西サハラ ス領サハラ　1961　発行

参考ＨＰ：〜
・モーリタニアの州別地図（ブランコ岬 C.Blanco有）
・アルギン湾の場所地図（ブランコ岬の南に Bay of Arguin有）
・モーリタニア西部の地図（アルギン湾の詳細地図有）
・西サハラの場所地図
・アルギン湾の地図（ブランコ岬、アルギン島有、拡大付）
・ギニアビサウの地図（ジェバ川（中央の大きい川）有）

・上記はこちらの文献などを参照させてもらいました。　１０/７/７追記, 2018/11/5, 令和６年 2024/9/26

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