大航海物語 大航海時代 と 新世界の産物(食料)
パイナップル
Pine

参考資料

SAHARA OCC. R.A.S.D.
パイナップル (Ananas sativus)

ピンゾ
1492 コロンブスの新大陸発見500年記念 1992
500 ANIV. DEL DESCUBRIMIENTO DE AMERICA

サハラ・アラブ民主共和国 (西サハラ) 1991 発行
COSTARICA

カルタゴ農・牧畜・工業博覧会記念 1950
コスタリカ 1950/7/27 発行
SWAJILAND

スワジランド 1974 発行

パイナップル:〜:熱帯アメリカ原産
 Pineapple

 和名:パイナップル、アナナス
 中国:鳳梨、菠蘿
 英名:Pineapple
 仏語:ananas
 スペイン語:pina, ananas
 学名:Ananas comosus
 分類:植物界被子植物門単子葉植物綱ショウガ亜綱
      パイナップル目 パイナップル科アナナス属パイナップル種
       Plantae Magnoliophyta Liliopsida Zingiberidae
        Bromeliales Bromeliaceae Ananas A. comosus
パイナップルの栽培

琉球政府 1964/6/1 発行
パイナップルは熱帯アメリカ原産のパイナップル科の多年草で、単にパインと略して呼ばれることもあり、果実だけをパイナップルと呼び、植物としてはアナナスと呼ぶこともある。名前の由来は、果実の形が松かさに、味がリンゴに似ているのでパイン(松)+アップル(リンゴ)という説のほか、パインは松かさを意味するが、アップルはリンゴではなく単に果物という意(西欧の言語では、リンゴを果物の代名詞とする造語例が多数ある)であるという説がある。

原産地はブラジル、パラナ川とパラグアイ川の流域地方であり、この地でトゥピ語族のグアラニー語を用いる先住民により、果物として栽培化されたもので、15世紀末、ヨーロッパ人が新大陸へ到達した時は、既に新世界の各地に伝播、栽培されていた。

1493/11/4、クリストファー・コロンブスの第2次探検隊が西インド諸島の
        グアドループ島で発見、急速に他の大陸に伝わる
1500年、ポルトガルの第2次インド遠征艦隊ペドロ・カブラル総司令官がブラジル発見後、
      インドへ持ち込んだといわれている
1513年、早くもスペインにもたらされ、次いで当時発見されたインド航路に乗り、たちまちアフリカ、アジアの熱帯地方へ伝わった。当時海外の布教に力を注いでいたイエズス会の修道士たちは、この新しい果物を、時のインド皇帝アクバルへの貢物として贈ったと伝えられる
1558年、フィリピンに伝わる
1599年、ジャワに伝わり広く普及
1605年、マカオに伝わる
1650年頃、福建を経て台湾に導入される
1830年、日本の東京の小笠原諸島・父島に初めて植えられる
1845年、オランダ船が長崎へもたらした記録がある

植付け後15〜18ケ月で収穫が始まる。自然下の主収穫期は、たとえば沖縄では7〜9月と11〜翌年2月である。1年を通した生産面の労働力の分配や缶詰工場の平準化を図り、植物ホルモンであるエチレンやアセチレン(カーバイドに水を加えて発生させる)、エスレル(2-クロロエチルホスホン酸)、を植物成長調整剤として利用し、計画的に花芽形成を促して収穫調節を施している。 栽培適地は年平均気温摂氏20度以上で年降水量1300mm内外の熱帯の平地から海抜800mくらいまでの排水の良い肥沃な砂質土壌である。

世界生産量の約5割がアジア州で、残りの5割はアフリカ州、北アメリカ州、南アメリカ州の間でほぼ均等に分かれている。 2002年時点のFAOの統計によると世界生産量は1485万トン。1985年時点に比べて60%以上拡大している。主要生産国はタイ、フィリピン、ブラジル、中国、インド、コスタリカ、ナイジェリア、ケニア、メキシコ、インドネシアである。1985年の世界総生産は923万トンで、主産地はタイ、フィリピン、ブラジル、インド、アメリカ、ベトナムなどである。日本では沖縄県が主産地で2002年時点では1万トンである。1985年から2002年までのシェアの推移をたどると、米国のシェアが6%から2%までじりじり下がっていることが特徴である。既に米国は上位10カ国に含まれていない。
2002年 1985年
タイ 13.3% タイ
フィリピン 11.0% フィリピン
ブラジル 9.9% ブラジル
中 国 8.6% インド
インド 7.4% アメリカ
日 本 0.1% -----
コスタリカ他 49.7% ベトナム他
計1485万屯 100% 160.9% 計923万屯

パイナップルの果実は芳香があり、多汁でさわやかな酸味と甘みに富み、生果肉100g中全糖分として10〜15%、クエン酸やリンゴ酸など酸類を0.8〜1.2%、、カルシウム17mg、カリウム100mgを含み、ビタミンCを5〜14mgのほかカロチンやビタミンBも含んでいる。果汁中にはタンパク質分解酵素ブロメラインを含み、肉類の消化を助ける。しかし、タンパク質の一種であるゼラチンを分解してしまうため、生の状態のパイナップルを入れたゼラチンのゼリーは作ることができない。

未熟果や追熟不十分の果実には多量の酸の他、シュウ酸カルシウムの針状結晶などを含むため、食べ過ぎると口内は荒れ、さらに先述のブロメラインの酵素作用によって組織のタンパク質が分解され、出血にまで至ることがある。

熟した果肉の皮を剥いて生食に用いることが多い。 酵素の働きにより、肉類と一緒に摂ると、胃で消化しやすくなる。また、生肉と一緒にしておくと肉を柔らかくする効果もある。果肉を用いる料理としては広東料理の酢豚が著名である。ほかに、縦半分にカットして、果肉をくりぬき、炒飯を詰めた料理に加工されることがある。

採取後は保存による追熟がないため、十分に熟したものを採取した直後がもっとも美味い。生の切っていない果実を保管する場合は、逆さまに立てかけるとよい。 本来は、果実の下部に甘みが多いのであるが、逆さまにすることで甘みが果実全体に均等になるためである。

パイナップルは多年草であり、実を収穫後、根茎から再び芽を出し、これが成長すると先端部に結実する。しかしながら、収穫ごとに実が小さくなっていくため、株を3年以上用いることは少ない。パイナップルの果実といわれる食用部分は伸長した花序の軸の周りに排列した小果実の付け根の部分が軸もろとも融合肥大し、多量の汁を含むようになったもので、真の果実は表面へ螺旋状に並んだ、硬化して食べられない疣状の部分から果肉の表層までの部分である。多くの市販品を生産している農園では遺伝的に同一個体のクローンである同一品種ばかりを植えるので、自家不和合性によって受精が、ほとんど起こらず、果実内に種子ができていない。しかし、市販品でも時々他の農地の他品種の花粉がハチなどによって運ばれるなどの原因で受精が起きていることもあり、皮として剥いた部分と食用になる果肉の境界部分に褐色の胡麻粒のような種子が小数見られることがある。もちろんこれを土にまけば発芽するが、開花して果実をつけるに至るまで何年もかかる。

パイナップル科の植物の多くと同様に、パイナップルもあまり土壌には依存しておらず、熱帯のやせた酸性土壌や乾燥した環境でよく育ち、降った雨水を葉の付け根に集めて葉面から吸収する。そのため、葉面散布肥料が効果的である。

こちらで、
トウガラシ
トウモロコシ
カカオ

カンタブリア州(スペイン)
ラスコー洞窟の岩絵 (フランス世界遺産)
クレムリン(モスクワ世界遺産)
ペトラ遺跡 (ヨルダン世界遺産)
パルテノン神殿 (ギリシャ)
法隆寺 (日本世界遺産)
をお楽しみください。

・上記はこちらの文献などを参照させてもらいました。       10/1/30、2018/3/27

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