大航海物語 切手で綴る 大航海と病気
マラリア
Malaria


資料
坑マラリア薬”キニーネ”発見、1820年
ピエール・ジョセフ・ペルティエ
ジョセフ・ベイネミ・カヴァントゥ


1820 キニーネ発見150年 1970
フランス 1970/3/21 発行

The World Against Malaria
世界マラリア撲滅運動記念 1962 発行
REPUBLIQUE DU CONGO REPUBLICA DOMINICA UNITED STATES POSTAGE




ハマダラ蚊

USA 1962 発行
コンゴ共和国 1962/6/15 発行 ドミニカ共和国 1962/4/29 発行

SYRIA ARABIA GUNIEE
マラリア撲滅シンボルマーク 蚊の駆除作業 顕微鏡検査
シリア サウジアラビア ギニア(シンボルマーク加刷)

・マラリア、
 Malaria
 (麻剌利亜、独語:Malaria、仏語:Paludisme)

マラリアは、熱帯から亜熱帯に広く分布するマラリア原虫という寄生虫による感染症。高熱や頭痛、吐き気などの症状をていします。悪性の場合は意識障害や腎不全などを起こして死亡。病原体は単細胞生物であるマラリア原虫(Plasmodium spp.)。ハマダラ蚊(Anopheles spp.)によって媒介。熱帯、亜熱帯地域の70ヵ国以上に分布。全世界で年間3〜5億人、累計で約8億人の患者、100〜150万人の死者があると報告。もっとも影響が甚大な地域はサハラ砂漠以南のアフリカ諸国。

1898年、ロナルド・ロスはマラリア原虫がハマダラ蚊の胃にいることを実証し、西アメリカでこれが感染の原因であることを証明。彼はこれにより、1902年にノーベル生理学・医学賞を受賞し、1911年にナイトに叙勲されました。

ワクチンがない以上、マラリアの流行地に行く場合は蚊に刺されないようにすることが最重要事項です。マラリア原虫へのワクチンはないが、抗マラリア剤はいくつかあり、マラリアの治療薬としてはキニーネが特効薬として知られています。マラリア原虫に特異的に毒性を示すほか解熱作用も有するため、マラリアの特効薬とされてきました。

参考:〜
・ノーベル賞:=
(1)1902年にイギリスの内科医ロナルド・ロスに、
   マラリア原虫がハマダラカによって媒介されることの発見に対して。
(2)1907年にフランスの病理学者シャルル・ルイ・アルフォンス・ラヴランに、
   原虫による疾病の研究に対して。
(3)1927年にウィーンの精神科医ユリウス・ワグナー・ヤウレッグに、
   麻痺性痴呆のマラリア療法の発明に対して。(麻痺性痴呆は梅毒の末期症状)
なお、マラリアで亡くなった人にはアレクサンダー大王、一休(宗純)さん、平清盛など。2007/11/15

・キニーネ
 Quinine

キニーネは、キナ(機那)の樹皮に含まれるアルカロイドで、1820年にキナの樹皮から単離、命名され、1908年に平面構造が決定し、1944年に絶対立体配置も決定された。 また1944年にロバート・バーンズ・ウッドワードらが全合成を達成した。
マラリア原虫に特異的に毒性を示すため、マラリアの特効薬として第二次世界大戦頃までは極めて重要な位置づけにあった。その後、キニーネの構造を元にクロロキンやメフロキンなどの抗マラリア薬が開発され、キニーネは副作用が強いため代替されてあまり用いられなくなったが、熱帯熱マラリアにクロロキンやメフロキンに対して耐性を持つものが多くみられるようになったため、現在ではその治療に利用される。また強い苦味を持つ物質として知られ、そのためトニックウォーター(清涼飲料水の一種で英植民地でマラリアよけに飲まれていた)に苦味剤として添加される。

キナはキナ属の植物で南米のアンデス山脈に自生する植物であり、原住民のインディオはキナの樹皮を解熱剤として用いていた。 マラリアはアメリカ大陸にはもともと存在しなかったが、後にヨーロッパ人の渡来とともに拡散したと推定されている。その後偶然にキナ皮にマラリアを治療する効果が発見され、1631年にローマで最初に使用され、1640年頃からヨーロッパに医薬品として輸入されるようになったと思われている。これ関しては、1640年にペルーからキナ皮をヨーロッパに輸入し、マラリアに対するキニーネ療法が始まったという説がある。キナ皮の需要の増加につれて品質の悪いものやニセモノが出回るようになったため、品質評価のために活性成分を定量分析する方法が必要になり、このキナ皮から活性成分を単離しようとする試みは18世紀中ごろから行われた。

1790年にはフランスのフォルクロイ(Antoine Francois Fourcroy、1755-1809)がキナ皮をアルコールや酸、アルカリなどで抽出する試みを行って、キナ皮を抽出した水相がアルカリ性になることに気が付いたが、それ以上の研究を行わなかった。1811年にポルトガルの外科医ベルナルド・アントニオ・ゴメスはキナ皮をエタノールで抽出し、そこに水と少量の水酸化カリウムを添加すると微量の結晶が生じることに気がつき、これにシンコニン(Cinchonine)と命名した。

1817年にドイツでモルヒネが単離された。このとき用いられた方法は酸によってモルヒネの塩を作り、それを単離するというものであった。この方法に興味を持ったジョセフ・ルイ・ゲイ=リュサックは同僚のピエール・ジャン・ロビケにこの方法を紹介した。ロビケの元で働いていた
ピエール・ジョセフ・ペルティエ(Pierre-Joseph Pelletier 1788-1842)と
ジョセフ・ベイネミ・カヴァントゥ(Joseph Bienaime Caventou 1795-1877)は
この方法を用いて多くのアルカロイドを単離した。1820年に彼らはゴメスが単離した結晶が単一物質ではなく、2つの物質キニーネとシンコニンからなることを発見し、これらの分離に成功した。 この2つの物質のうち、キニーネのみが抗マラリア活性を持つことが分かった。なお、彼らの単離したキニーネはロンドンの科学博物館に展示されている。

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・上記はこちらの文献などを参照させてもらいました。       09/11/22

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