Spain

国連 1988 発行
切手で綴る スペイン(Espana)
スペインの無敵帆船
(Armada)


大航海物語
 参考資料
 スペイン切手編

ESPANA
ナオ船
スペインの戦列艦


サンテズマ・トリニダード号、1805
Navio, Warship Santisima Trinidad
スペイン 1964/7/16 発行

スペインの無敵艦隊(アルマダ) 1588
アルマダはスペインフェリペ二世が1587年初頭から用意した艦隊のことで、
”Armada”(艦隊)と呼ばれました。無敵艦隊とは後世にイギリスで名付けられたようです。

・ナオ船(ス Nao)、ナウ(ポ Nau)
別名:キャラック船(英 Carrack)、カラック船(英 Carrack)
スペインでナオ船(Nao)あるいはカラーカ(Carraca)と呼ばれていた帆船は、ポルトガルではナウ(Nau)と呼ばれていて、キャラック船・カラック船とも呼ばれました。ナオ(ナウ)は「船」を意味する言語に由来していました。15世紀に地中海で開発された帆船で、大航海時代を代表する船種のひとつです。

ナオ船は、乗員・物資・貨物を運ぶための豊富なスペースがあって貿易船として都合が良く、貨物と物資の積載能力が高かったため、航行期間を長期化でき、より少ない寄港による効率的な航海ルートを選択することもできました。航行性能も優れており、4つの帆を組み合わせて使えたため、風に対して適切な角度を選択する柔軟性が高く、船尾と船首に付けた帆は回頭性の向上に寄与し、三角帆は逆風状態での航行を可能にしました。

ナオ船は高い船尾楼と船首楼を備え、前檣と主檣に多くの横帆を、後檣に一枚の大三角帆を展張する帆装様式を持った400トン級以上の大型三檣帆船。1450年頃に出現。この大型船はヴァスコ・ダ・ガマや、コロンブスの第2次航海時の大船団で使用。その各種の派生型は長い間、遠洋航海事業に活躍。次いで現れるのが巨大なカラック船で、1,000トン以上に達する巨船で、1,000人もの人を乗せるアンリ・グラサデュー号などもありました。

なお、三檣帆船の、超大型〜ナオ船、大型〜カラック船、中型〜キャラック船、
小型(二檣帆船)〜キャラック船とする説も有、など諸説紛々です。

カラック船(英 Carrack)
コロンブスの第一次航海は3隻の内1隻が横帆式カラベル船のピンタ号、1隻はそれを大型にしたカラック船(またはナウ船ともいう)で行われました。カラベル船は積載量の点でより長期の航海には不十分でしたので、大型化が図られ、カラック船があらわれたとする説も有。エンリケ時代の開発で、その帆装様式と船体設計の双方から見て、真に革命的な「帆船」で、カラベル船は三檣型(三本マスト)で通常大三角帆(ラテン・セイル:Lateen-Sail)を装着しており、全部に主檣を、後部に二本の小さな帆柱を具え、その場合には「カラベル・ラティーナ(Caravel Lateena)ニーニャ号という名で呼ばれましたが、コロンブス船隊の2隻がそうであったように、時には横帆式のもあって主檣は船の中央にありました。

カラベル船(Caravel)は、
大航海時代のポルトガルエンリケ航海王子の時代、1440年頃に開発された、三本マストで三角帆を装備した外洋航行可能な帆船。大体50トン〜200トンで、当時としては中型船の部類でした。エンリケ時代の遠洋航海術の発達を象徴する船舶の改良でした。

キャラック船は、大きいため強い風には弱く、突風時は転覆の危険も少なくなく、回頭性能など、小回りの点で若干の弱点を抱えていたので、それらを改良して登場したのがカラベル船(キャラベル船)でした。

カラベル船は、3本のマストを持つ小型の帆船で、高い操舵性を有したことなどから探検活動が盛んとなった15世紀に主にポルトガル人とスペイン人の探検家たちに愛用されました。15世紀にポルトガルの国家管理の下で対外秘密で開発されて詳しい開発経緯、時期などは明らかにはなっていません。

コルベット船

Corbeta Atrevida
・帆走コルベット船(英 Corvette, Sailing vessels)
コルベット船の元祖はフランス海軍が1674年に進水させた大型バーク(barque longue)の「ラ・コルベット」。これは小型のフリゲートというべきもので、従来の艦は4ポンド砲4門を積んでいたのに対し、同艦では8門を搭載。17世紀最後の10年間でコルベットは大型化と砲の増備を重ねて、1696年フランス海軍は「コルベット」を大型バークの下位分類として採用し、1746年には大型バーク全体を表す艦種名に変更。コルベットはもともと貿易船を表していたものが軍艦へと導入された名詞で、イギリス海軍のスループと同様に、非常に広範な艦種を表すようになっていきました。18世紀には、戦闘コルベット(Corvettes de Guerre)、通報コルベット(Corvettes Aviso)、貨物コルベット(Corvettes de Charge)の3種類があり、例えば戦闘コルベットはイギリス海軍の20〜24門艦におおむね匹敵。等級制度では6等艦に相当、艦隊決戦ではフリゲートと同じく戦列には加わらず、通信の中継や損傷艦曳航などの補助的任務にあたっていました。また上甲板の上の構造物がほとんどなく、風通しが良かったこともあって、熱帯・亜熱帯の植民地にも多く配備されました。強力ではないが一応の戦闘力も備えていることから、対反乱作戦や砲艦外交でも使い勝手が良かったものとみられていす。アトレビダ号(Corbeta Atrevida, 306屯)はマラスピナ遠征隊(Malaspina Expedition 1789-1794)に参加した帆船。

ガレー船

Galera
・ガレー船(英 Galley)
ガレー船は、主として人力で櫂(かい、オール)を漕いで進む軍艦。古代に出現し、地形が複雑で風向きの安定しない地中海やバルト海では19世紀初頭まで使用されました。ガレー船の特徴は両舷に数多く備えられた櫂です。風力を利用する帆船と比べると、人力による橈漕(どうそう:漕ぐ力)は非力であり、また持続力の面でも劣るので、長距離の航行には限界があるものの、微風時や逆風に見舞われた場合もあるていど自由に航行することが可能でした。このことは風が大西洋に比べて弱く、また不安定な地中海では重要な要素で、この地域でガレー船が発達する要因でした。さらに、急な加速・減速・回頭を行なうような運動性では帆に優っており、漕ぎ手を次々に交代させることである程度の航続力は得られるため、海上での戦闘に有利で、ガレー船のほとんどは軍船として用いられました。帆船に比べて数は少ないながら帆も装備されていました。古代ローマの軍船が有名。

ジーベック船

Jabeque
・ジーベック船(英 Xebec)
ジーベックは、16世紀から19世紀ごろの地中海で、主に交易目的に使用された帆船。初期のブリガンティン船とほぼ同型船。帆と櫂の両方で推進力を得る手段としており、アルジェリアのバルバリア海賊(Barbary corsairs)が使うガレー船と酷似。初期のジーベックは2本マストのものが多いも、後のものは3本マストが多い。帆の種類は初期のものはラテンセイル(三角帆)のみを持つものが多く、後期のものは横帆を持つものへ移行。大きく突き出した船首と船尾、船体からはみ出すように傾斜したマストが特徴的。18世紀から19世紀初頭の商船としてのジーベックは船体も大きく、3本マストのうちフォアマスト(Fore-mast:最前列)のみに横帆、残りにラテンセイルが張られました。この横帆を持つという特徴で、全三角帆のフェラッカ( Felucca)とジーベックが区別されました。またフォアマストからバウスプリット(Bowspit:船首から伸びている棒)に向けてステイセイル(Stay sail:マスト間の三角形帆)を展張。軍船や海賊船としては依然として3本マストにラテンセイルのものを使用のため、このタイプのジーベックをポラッカ・ジーベック(Polacca Xebec)と呼びました。また、ヨーロッパの海軍で使用されたジーベックには全て横帆が張られており、ジーベック・フリゲート(Zebec Frigate)と呼称。

ガレオン船

Galeon
スペイン 1964/7/16 発行
・スパニッシュ・ガレオン船(英 Spanish Galeon)
スパニッシュ・ガレオン船ンは、大航海時代前半に遠洋航海の基礎を築いたキャラックから発展した船形で、キャラックより小さめの船首楼と大きい1〜2層の船尾楼を持ち、4〜5本の帆柱を備え、1列か2列の砲列が有。キャラックに比べて幅と全長の比が1:4と長く、荷を多く積載、スマートで吃水が浅いためより速度が出るといったメリットがあった反面、安定性に欠け転覆もしやすくなるデメリットもありました。大型船による海上交通で盛んに用いられ、大量の砲を備え戦闘に特化した戦列艦へも発展。いわゆる黒船や、19世紀の鉄製蒸気船登場以前の大型遠洋船の花形になりました。スペインのガレオン船は、3本マストを搭載し、船体は500〜600トンほどで、性能よりも派手さを意識し、船の性能は悪くスピードもあまり出ず、よりスピードの出るスループ船の海賊の襲撃に敗戦。スペインのガレオン船の船名には「ヌエストラ・セニョーラ」(我等が聖母マリア)と言う言葉が含まれることが多い。西欧各国でこぞって軍艦・大型商船として運用され、スペインはこれを大型化して新大陸の植民地の富を本国に護送するために使用(マニラ・ガレオン船)。ドレーク船長ゴールデン・ハインド号はスパニッシュ・ガレオン船に似せていました。

上記以外の切手
1964年に発行された14種の内の残り8種
中世の帆船

Nave Medival
カラーカ船

Carraca

蒸気船イザベル2世号

Barco de Vapor Isabell II
機帆船(駆逐艦)

Destractor
フリゲート艦ヌマンシア号

Frigata Numancia

ブリガンティン船
ファン・セバスチャン・エルカノ号

B/E Juan Sebastian Elcano
戦艦
バレアレス諸島号


Curacero Baleares
潜水艦
アイザック・ペラル号


Submarino de Isaac Peral
スペイン 1964/7/16 発行

古代ローマの軍船 ガレー船
サンマリノ 1963 発行

こちらで
アルマダ (スペイン無敵艦隊)
サンチャゴ巡礼路
ゴヤ
セルバンテス
スペインの闘牛
世界遺産の
ピラミッド (エジプト)
パルテノン神殿 (ギリシャ)
サンマリノ (イタリアの中のサンマリノ共和国)
姫路城 (日本)
をお楽しみください。

・上記はこちらの文献などを参照させてもらいました。   令和 R.2/12/20 (2020)追記
スタンプ・メイツ
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